【ネタバレ注意です】 【 第7巻 「ハリー・ポッターと死の秘宝」 これまでの目次 】 第27章のあらすじ ドラゴンの背中に乗ったままグリンゴッツ銀行を脱出した3人は、湖のほとりでやっと自由になった。これからどうしようかと思い始めた矢先、ハリーはまたヴォルデモートの心に深く入り込んでしまう。イメージの中で彼が見たのは、ホークラックスを奪われたヴォルデモートの激しい怒りと憤りであった。探し求めている残りのホークラックスのうち、1つが間違いなくホグワーツ魔法学校にあることを知ったハリーは、スネイプが校長として目を光らせている学校に忍び込むことを決意する........!! 人気blogランキングへ 第27章のはじまり 第27章は、こんな英文ではじまります。 There was no means of steering; the dragon could not see where it was going, and Harry knew that if it turned sharply or rolled in midair they would find it impossible to cling onto its broad back. こんな風に訳してみました。 舵をとる方法など何もなかった。どこに向かっているのか、ドラゴンにはわかっていない。もし急に曲がったり、空中回転でもされてしまったら、広い背中にしがみついていることなど不可能であることが、ハリーにはわかっていた。 1) steer ... 舵をとる 2) cling ... ぴったりくっつく グリンゴッツから、ドラゴンで脱出! ......これって、かなり意外性のある展開でした。だって、なんてったってドラゴンですもの。ハリーが扱いの方法を知っているヒッポグリフのような生物だったら可能だろうけど、いくら目が良く見えないとはいえ、ドラゴンにまたがって空を飛ぶなんて、ねぇ。 地上におりることなく、どれくらいドラゴンが飛んでいられるのか、ハリーにはまったくわかりませんでした。グリンゴッツ銀行で何が起こったか、ヴォルデモートはやがて気づくでしょう。ハリーたちが彼のホークラックスを追いかけているということも.....。 太陽が沈みはじめ、藍色に空が染まってきました。 「ボクの想像かもしれないけど、低く飛んでない?」 と、ロンが言います。 確かに、ドラゴンは地上をめざして低く飛んでいました。小さな湖が視界に入ります.....! 第27章がわかる英文チェック 次の3つの英文を読めば、この章がわかるかも!? "I say we jump when it gets low enough!" Harry called back to the others. "Straight into the water before it realizes we're here!" こんな風に訳してみました。 「十分な低さになったら、飛べって言うから!」 ハリーは後ろにいる2人に向かって叫びます。 「ドラゴンがボクらに気づく前に、まっすぐ水の中に落ちるんだ!」 1) straight into ... 〜に向かってまっすぐ 「今だ!」 ハリーの合図で、ロンとハーマイオニーも飛び降りました。すさまじい水しぶきがあがります。湖はあまり深くないようです。3人は水面に浮上し、陸地にあがりますが、ハーマイオニーは咳き込んでとてもツラそう....。ハリーが彼女に代わって、周囲に防護の呪文をかけて回ります。どうにか落ち着き、ハリーはロンとハーマイオニーのひどい有様に気づきます。2人ともひどい火傷をしていて、洋服はあちこち焦げちゃってるんですね。 第14章で登場したロンの傷を癒したハナハッカの薬でもって、3人はたくさんの傷口を治します。ハーマイオニーは、シェル・コテージから持ってきたパンプキンジュースをグラスについで.....とっても女の子らしい心配りですよね♪ 「良かった点は、ホークラックスを手に入れたことだ。悪かったのは.....」 「剣がなくなったこと」 濡れたジャケットから、ベラトリクスの貯蔵室から持ってきたホークラックスのカップを取り出すハリーを見て、ロンが言いました。 「少なくとも今回は、それを身につけておく必要はないんだよな。首のまわりにぶらさげておくには、ちょっとばかし不恰好だ」 確かに、カップをぶら下げてたら、おつかいワンちゃんみたいになってしまいます....。 池の向こう岸で水を飲んでいるドラゴンを見ていたハーマイオニー、 「あのドラゴン、どうなっちゃうのかしら。大丈夫だと思う?」 「ハグリッドみたいだな」 と、ロン。 「ドラゴンだぜ、自分の世話くらいできるさ。心配しなくちゃいけないのは自分たちの方だろ」 「どういう意味?」 「どうきみに打ち明けりゃいいかなぁ、ボクらがグリンゴッツを打ち破ったって、やつらは気づいてるかもしれないんだぜ」 ここ難しい〜〜。このロンのひと言に、3人は大笑いするんですが、この英文の翻訳がいったいどうなるのかとても気になります。大笑いさせるように、訳さないといけないんでしょう? 難しいですよ.....。おそらく、ロンの言葉の中に2回登場する break がヒントになるんだろうなと思って、日本語で「打ち明ける」「打ち負かす」と「打ち打ち」かけてみたのですが、見事に失敗してるかも ![]() ヴォルデモートが3人の動向に気づいているのかどうか、ハーマイオニーは心配そう。「怖ろしくて、ゴブリンは事実を公表できないんじゃないの?」とロンは言いますが、隠してもバレちゃうでしょう、ヴォルデモートが相手なら。そのとき、ハリーの脳裏にまたイメージが飛び込んできました.....! 「なんと言った?」 甲高く冷たいヴォルデモートの声が響きます。ゴブリンが震えて立っています。 「もう1度言え!」 「卿、止めようとしたのですが.......ペテン師が.....レストレンジ家の貯蔵室に....」 「ペテン師だと? どんなヤツだ。グリンゴッツには見破る方法があっただろうが。何者だ」 「あの.....それは.....ポッター小僧と....2人の共犯者で」 「何を盗って行ったッ!? 言えッ! 何を奪った!?」 「小さな....金色のカ、カップでございます」 The scream of rage, of denial left him as if it were a stranger's: He was crazed, frenzied, it could not be true, it was impossible, nobody had ever known: How was it possible that the boy could have discovered his secret? こんな風に訳してみました。 まるで別人のように、(彼は)怒りと拒絶の叫びをあげた。発狂し、逆上した。ウソだ。不可能だ。誰も知らないはずではないか。あんな小僧が、どうやって俺さまの秘密を見破ったのだ? 1) rage ... 激怒 2) denial ... 否定、拒否 3) craze ... 発狂する 4) frenzy ... 逆上する これも、日本語に訳しにくい部分でした。英語の表現にプラスして言葉を添えた方が、日本語にしたときにすんなり耳に入る場合があります。何度も言いますが、翻訳って大変です。ただ楽しみたいだけの私には、とてもムリな仕事だわ〜〜〜〜。 怒り狂ったヴォルデモートは、残酷きわまりない行為に出ます。恐れおののくゴブリンを、手にしたエルダー・ワンドでばっさばっさと殺しまくる! あっという間に、死骸の山ができちゃいました...。ほとぼりが冷めたのか、ベラトリクスとルシウスも一緒です。逃げようとするゴブリンを引き戻し、次々にヴォルデモートが殺めていきます..........まるで地獄絵。 死骸の山に立ち、ヴォルデモートは考えます。 あの小僧が、もし他のホークラックスを知っていたとしたら? ダンブルドアが手引きしたのか? ......だが、もし小僧がホークラックスを破壊しているなら、何か手ごたえが感じられそうなものだ。俺さまは、もっとも優れた魔法使いなのだから。もっとも力のある魔法使いなのだから。気づかないことがあろうか....。 部屋中を忙しく行ったり来たりし、その度に可哀想なゴブリンの死骸をけっ飛ばしながら、彼は考えます。 ゴーントのあばら家に指輪が隠してあることを、どうやってあの小僧が知りえるだろう? あの小僧だけでなく、他のヤツにしても、洞穴のことを知り、あの守りを通過できるはずがない。 学校はどうだ?.........ホークラックスがしまってある場所をを知っているのは、俺さま1人だ.....。それに、まだナギニがここにいる。これからは、そばに置いておこう。.......隠し場所を見てまわる必要があるな。どこを最初に調べるべきか.....どこが1番危険だ? ダンブルドアは、俺さまのミドルネームを知っている。ダンブルドアが、ゴーントとのつながりに気づいたのだな。.....ホグワーツは大丈夫か? 小僧が侵入するようなことがあれば、スネイプが知らせてくるはずだ。.......そうだ、まずゴーントのあばら家を調べよう。ナギニを連れて行くのだ。このヘビと別行動をとってはいけない.....。 チビさんのアドバイスをいただき、訳を修正しています。 1巻から6巻まで、あまりヴォルデモート心の中は語られることがなかったのですが、この章のこの部分、とってもまごついている彼の心境が実に詳〜しく説明してあります。しかも、この部分こそ、ホークラックスのありかを探るヒントがばっちり書いてあるのですから、油断なりません。しっかり読まなくちゃ。 ゴーントというのは、ヴォルデモートのお祖父さんです。スリザリンの末裔で、純血種であることを誇りにして生きていたガンコ者でしたが、アズカバンに3ヶ月間投獄されてしまい、その期間に娘がマグルの青年と....という結果になっていたのですよね。 ハリーは、ぱっと目を開けました。 湖の土手に寝転んでいて、ロンとハーマイオニーが心配そうに見下ろしていました。 「あいつは知ってる」 と、ハリーは言います。 「そして、最後の1個はホグワーツだ。やっぱりな。やっぱりそうだったんだ」 ハリーは、2人に説明します。ヴォルデモートは、ホグワーツ魔法学校に隠してあるホークラックスは安全だと思っている。なぜなら学校にはスネイプがいるし、手に入れるのは難しいと考えているから....。 "Did you see where in Hogwarts it is?" asked Ron, now scrambling to his feet too. こんな風に訳してみました。 「ホグワーツのどこにホークラックスがあるか、見た?」 ぱっと立ち上がりながら、ロンも言った。 1) scramble ... はいまわる、大急ぎで行動する 2) to one's feet ... 立っている状態に ロンがホークラックス(カップ、よね)をつかみ、ハリーが透明マントを引っ張り出すのを見て、ハーマイオニーは大慌て。 「待って! 待ってよ!」 「そんな簡単には行けないわ、計画もしてないし、ちゃんと.....」 「行かなくちゃいけないんだ」 ハリーはきっぱりと言いました。できれば横になっていたいし、新しいテントの中に入って休みたい。でも、今はそんな事を言っている場合じゃないんだ。 「指輪とロケットがなくなっていることに気づいたアイツが、今度はどんな行動を起こすか考えてみてよ。安全じゃないとわかり、ホグワーツにあるホークラックスの場所に移動してきたら?」 「でも、どうやって中に入ればいいの?」 「ホグズミードに行こう。マントに入って、ハーマイオニー。今度はみんな一緒に」 「はみだしちゃうわ....」 「だんだん暗くなる。誰もボクらの足には気づかないさ」 ......そりゃまた無謀な。 ドラゴンは喉をうるおし、空へと羽ばたいていきました.....。 第27章のおわり 第27章は、こんな風に締めくくられています。 やっとハーマイオニーは歩いてきて、2人の間に落ち着いた。ハリーができるだけマントを引き下げると、3人はその場で、まっ暗な闇の中へと回転していった。 これで第27章は、終わりです。 いつも読んでくださっているみなさん、ありがとうございます♪ ぜひ一緒に原書を読んでみませんか? 私自身の勉強のために、頭を悩ませながら日本語訳を書いていますが、とんでもないカン違いなどありましたら、どうぞ遠慮なく教えてください! ハリポタ大好きというみなさんのご感想、心からお待ちいたしております。 参加しています♪ |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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いよいよ終盤に差し掛かってきましたね!ローリングさんの文章の上手いこと!物語が終わりに近づくに連れてのめり込んでしまいます。私は一応最後まで読んだのですが、こちらのブログがとても詳しく解説してくれてるので、確認させてもらってます。これからの章は絶対に見逃せませんしね。この7巻は1〜6巻を全部合わせたより濃い内容ですよね。それだけにより詳しく理解したいものです!静山社の出版は来年みたいなので一足先にそれに近い訳を知れて光栄です。最終章まで毎日楽しみに読みに来ます。どうぞ頑張って下さい。 |
Hero Snape 2007/10/15 17:43 |
さてさて、前章のドラゴンアドベンチャーに続き、27章は「大いなる謎解き」とでも副題をつけましょうか。一気に分霊箱の在りかのヒントをちりばめ、あるいは、明記して最後のクライマックスの序章としているあたり、ローリング女史も「最後は怒涛の」にしたい雰囲気が伝わってくる感じがします。 |
けんにぃ 2007/10/16 05:30 |
やっぱりホグワーツに突入しなきゃ! |
ぴよぴよ 2007/10/16 11:19 |
突然のコメントで失礼いたします。 |
magazinn55 2007/10/16 13:16 |
Hero Snapeさん、恐縮ですが、私の和訳は間違いだらけかもしれません。ぜひ松岡さんの日本語版で確認されてくださいね! このブログの記事を書くのが、私自身とても楽しみで、書き出したら半日以上はパソコンの前に座ったまま....まるで作家のようです。 |
Emi 2007/10/16 16:57 |
けんにぃさん、相変わらず読みが深いッ。確かに、大暴れの前に静かな章がありますね。これって作家の常識?? これからがとても大切な章になるので、私も気が抜けません。.....が、もし抜けてたら、また教えてください。へへ。 |
Emi 2007/10/16 16:59 |
お〜〜っと、ぴよぴよさん、いいところを突かれています^^ お楽しみになさってくださいね。更新のペースは、あまりムリしないようにと思いつつ、なかなか自制がききません.....。ラジオ講座も勉強しないといけないので、こればっかりじゃいけないんですが。 |
Emi 2007/10/16 17:05 |
magazinn55さん、ありがとうございます! とっても魅力的なお誘いですが、しばらく考える時間をいただけますか??? すでにブログ登録サイトに参加しており、あまり数を増やしたくないのです。ごめんなさい。使い勝手を見ながら、今後ぜひ検討させてください! |
Emi 2007/10/16 17:07 |
おつかいワンちゃんはいいですね!(笑) |
チビ 2007/11/10 09:20 |
ヴォルがHorcluxを心配するシーンの訳だけちょっとコメントです。ここも完全に自信はないのですが、ヴォルは、ハリーが他のHorcluxの事までも知っているはずはないが、念のために調べに行かなければ、というニュアンスで終始喋り、その後も行動しているように思いました。 |
チビ 2007/11/10 09:31 |
チビさん、ヴォルデモートの心境の部分ですが、ここの could を過去にとるべきか仮定にとるべきか、最初ちょっと悩みました。この時点で、ヴォルデモートはハリーがゴーントの指輪をとっていることを知らないのであれば、ここは仮定法を用いるべきなんですよね....。記事を書いているときに、時の流れが上手く整理できなかったのですが、考えてみると、ここは「仮定法」っぽく訳さなければいけないような気がします。チビさんの訳を参考にさせていただき、訳を練り直してみますね。う〜ン、いつものことながら、勉強になります!! |
Emi 2007/11/10 10:22 |
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