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zoom RSS 第6巻 第1章 The Other Minister

<<   作成日時 : 2008/01/09 15:46   >>

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(2006/07/01)
J.K. Rowling

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          第7巻までのネタばれ注意です】







第6巻 「ハリー・ポッターと謎のプリンス」 これまでの目次




第1章のあらすじ

英国の首相は1人、真夜中のオフィスで物思いにふけっていた。国中で発生している自然災害や殺人事件、人為的災害の対策に追われているのだ。イギリスを襲う不可思議な現象の理由は、いったい何なのか? 解決策はあるのか? 
そのとき、壁にかかった油絵から聞こえた咳払い。緊急事態を告げる知らせは、なんと魔法界からのものであった.....。






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第1章のはじまり

第1章は、こんな英文ではじまります。



It was nearing midnight and the Prime Minister was sitting alone in his office, reading a long memo that was slipping through his brain without leaving the slightest trace of meaning behind.


こんな風に訳してみました。
ほとんど真夜中だった。頭の隅にも残らない長いメモを読みながら、首相は専用オフィスの椅子に1人で腰を下ろしていた。


1) slip through ... するりと滑り落ちる
2) trace ... 足跡、手がかり

いつものように、この巻もマグルの世界から始まります。ですが、初対面となる英国首相のいきなりの登場でためらってしまうような書き出しです。私も「うわ〜読みにくい」と感じたのですが、あきらめずに目を通していくと、やがてハリポタの世界に通じるある事実が紹介されていることに気がつきます。その事実とは、
・築10年の橋が真っ二つに割れ、12台の車両が川に飲み込まれた。
・2件の残虐な殺人事件が発生した。
・ウエストカントリーで、異常なハリケーンが発生した。
・異常な行動をとった副大臣は、自宅で静養中。
・7月半ばであるにもかかわらず、肌寒い霧が発生している。

あらあらあら〜〜〜〜。これは、ヴォルデモート率いるデスイーターたちの仕業に違いありません! あちこちで悪さをしているようです。首相は、ある国からの電話を待っていました。次から次に起こる問題に、解決策も見出せないまま1人悶々と悩んでいた首相は、椅子から立ち上がって、窓の外を見ます。そのとき、誰もいないはずの背後から、コホンと咳払いの声が......。




第1章がわかる英文チェック

次の3つの英文を読めば、この章がわかるかも!?


He froze, nose-to-nose with his own scared-looking reflection in the dark glass. He knew that cough.


こんな風に訳してみました。

首相は凍りついた。暗いガラスに映っている怯えたような自分の顔が目の前にある。聞き覚えのある咳払いだった。


1) nose-to-nose ... 正面衝突の
2) reflection ... 反射、しるし

「誰かいるのか?」
怯えていることを悟られないように気を配りつつ、首相は声をかけました。確かに怯えてはいるものの、部屋の隅にかかっている油絵が咳払いの源であることを、首相は知っています。
「マグルの首相殿へ。急ぎお目にかかりたい。早急にお返事されたし。親愛なるファッジより」
は〜い! やっと、出てきましたね。魔法界の人物の名前、魔法大臣ファッジです。我らがマグル界の首相は、ちょっと困った様子です。
「...今はちょっと都合が悪いのだが。電話を待っているのでね、つまり、大統領からの.....」
「それ、変更できるでしょう」
「だが、できれば私は大統領と話がした....」
「では、大統領に電話の約束があることを忘れさせましょう。明日、彼から電話がかかってくるようにいたします」
「.....そうですか.......。いいでしょう。ファッジさんに会いましょう」
押し切られた形の首相さん、慌ててデスクに戻ります。すると、オフィスの炉だなから緑色の炎が吹き出し、魔法大臣ファッジが鮮やかに(?)登場しました。
「またお会いできて光栄です」
首相は光栄だなんて思っていないはずですが。
「今日は何か?」
「どこから始めればいいか、実に難しい話題なんですがね」 と、ファッジ。最近あちこちで発生していたマグル界での不可解な出来事、首相が頭を悩ませていた事件の発端を、彼は静かに語りだしました。
「あのブロックデール橋は、老朽化していたわけではありません。ハリケーンも本物ではありません。あの殺人事件の犯人は、マグルではないのです」
そうでしょう、そうでしょう。
「首相、非常に残念なことですが、彼が戻ってきたことをお伝えしなければなりません。名前を言ってはいけないあの人が、復活したのです」
「復活? あなたが言う復活とは....生きているのですか? つまり」
おお、この首相。ある程度のストーリーは、ちゃんと把握しているようですな.....。



The Prime Minister groped in his memory for the details of that horrible conversation of three years previously, when Fudge had told him about the wizard who was feared above all others, the wizard who had committed a thousand terrible crimes before his mysterious dissapearnce fifteen years earlier.


こんな風に訳してみました。

首相は、記憶の糸をたぐった。3年前に聞かされた、むかむかするような会話の記録だ。ファッジがある魔法使いについて語った。多くの人々に恐れられ、15年前に不可解な失踪を遂げるまで、数え切れない罪を犯した人物の話だ。


1) grope ... 手探りする

魔法界とマグル社会を結びつけるのも、ハリポタを書くうえで大変な作業だったと思うのですが、こういう展開は本当に見事ですよね〜。英国首相が交代するたび、魔法界は魔法使いが存在していること、世界を屈する勢いをもっていたヴォルデモートについての情報を、ちゃんと伝えていたというわけですか。お話に真実味が加わりますよね、こういう展開って。さすが、われらのローリングさん。
「そうなんです、生きているんですよ」
「シリウス・ブラックもですか?」
「ブラック? いや、彼は死にました。無実だったんですがね。ま、それはそうと、今われわれは戦いの最中にあるんですよ」

脱線しますが、ファッジのセリフには、おもしろい英語表現がでてきます。まず、
・Merlin's beard (英国版 17n3行目)
これは、「なんてこった」という意味の魔法界の言葉だそうです。次に、
・by-the-by (英国版 17n20行目)
これは、「ときに」「それはそうと」という意味の言葉です。マグルも使えますよ。

戦争中だというファッジの言葉に、首相はビックリ。1月にデスイーターたちがアズカバンを脱出しているらしく、彼らと行動をともにしているヴォルデモートは、今じゃうんとパワーアップしているに違いありません!
「ウェストカントリーのハリケーンも、彼が原因であると?」
「あれは、ハリケーンではないのです」
「バカなことを!」
これまでの災害が、ずべて魔法界からの影響であるなど! 
あ〜あ、とうとう首相さん、怒っちゃいました。
「木々は根こそぎ、屋根という屋根は剥がされ、街灯はあちこちで曲がりくねり、恐ろしいほどの怪我人が....」
「デスイーターの仕業なのですよ.....それから、おそらく巨人たちも」
「な、なんですと?」
「それだけではないでしょう。ディメンターがあちこちにいます。人々を襲っているんです」
ひえ〜〜〜、くわばらくわばら......。
「ディメンターはアズカバンの囚人達を見張っているものと思っていましたが」
見張っていたんです。ですが、今や名前を言ってはいけないあの人に加担しています」
「以前、こうおっしゃっていませんでしたか? ディメンターは、人々から希望や幸福感を奪い取る生き物だと....」
「そのとおり。しかも、ディメンターは繁殖し続けています。それが異常な霧発生の原因になっているんです」
ひえ〜〜〜、くわばらくわばら.......。
「じゃ、何とかしてくださいッ。魔法省大臣として、責任があるでしょう!」
「首相、このような事態になった後、私がまだ大臣でいられるとお思いですか? 3日前に首を切られてしまいましたよ」
あら〜〜〜、ファッジ大臣ってば首になってしまったんですね。ヴォルデモートが復活しているというダンブルドアの言葉を信じないし、未成年のハリーを裁判にかけたりでホントに憎たらしいヤツだったけど、解雇されちゃったなんて、なんだか気の毒だわ。今からどうやって生計をたてていくのかしら.....(余計なお世話)?
ファッジ大臣、壁にかかった油絵の男を見やります。額の中の、クルンクルンに巻いた銀色のかつらをかぶった不細工な男は、羽ペンの先っぽで耳掃除をしていました。ファッジの視線に気がつくと、男は言いました。
「彼なら、すぐここに。ダンブルドアへの手紙を書き終えたところですから」
「うまくいけばいいがな」
なんだか、ファッジは苦々しげです。
「私も2日に1度はダンブルドアに手紙を書いたものだが、彼は少しも意見を変えようとしなかった。あの少年を説得するフリでもすりゃいいものを、ま、スクリムジョールはうまくやれるかもしれんがな」
スクリムジョール?
読者がうん?と思ったところで、油絵の男がまたまた声をあげます。
「マグルの首相殿、緊急会談を要するため、早急に返答されたし。魔法省大臣、ルーファス・スクリムジョール」
新しい魔法省大臣の名前が、これでハッキリしました!
「.....あぁ、いいでしょう。どうぞ」
マグル界の首相には、もはや選択肢などなさそうです.....。



The Prime Minister's first, foolish thought was that Rufus Scrimgeour looked rather like an old lion.


こんな風に訳してみました。

ルーファス・スクリムジョールをひと目見て、年老いたライオンのようだなどと首相は思った。


1) foolish ... ばかばかしい、おろかな

ぼさぼさの眉毛に、黄色味がかった瞳、少しばかり足をひきずって歩く様は、あのマッド・アイにも通じるような、かなりクセのあるキャラクターのように思えます。またまた厄介な人物が出てきたのかぁ???
「はじめまして。ファッジが説明しましたかな?」
そして、おもむろに杖を振り、オフィスのドアに鍵をかけてしまうスクリムジョール。
「あの、できれば鍵をかけないでいてもらいたいのですが」
「邪魔されたくないのでね。忙しいので、さっそく話題に入りましょうか。まず、あなたの警備についてお話したい」
「今の警備体制で満足ですが」
「こちらはそう思っておらんのですよ。もし首相が服従の呪文でもかけられてしまえば、マグル社会の前途は哀れなものだ。新しい警備体制で.....」
キングスリー・シャックルボルトを解雇するつもりはありませんよ! 彼は才能豊かだ。他の者がこなす2倍の量の仕事をこなせる...」
「彼も魔法使いですからね」
スクリムジョールは、こともなげに言います。
「有能な闇払いです。あなたの警護のために任務についているんですよ」
「おいおい、待ってくれ! そちらの人々を私のオフィスに入れるなど!」
「シャックルボルトの働きには、満足しておられるのでしょう?」
「それは.....まぁ......私は....」
「問題ありませんな。では、あなたの副大臣のことですが」
「彼が何か」
「副大臣は、服従の呪文を受けているようです。聖マンゴ魔法疾患傷害病院の治療家たちが、彼の容態を確認します。しばらくはマグルの世界から遠ざけておくのが得策かと」
心配そうな首相に、スクリムジョールは続けます。
「忙しいので、私はおそらく個人的にお伺いすることができません。代わりに、ファッジを寄こしましょう。助言者として駐在することについては、彼からも了解を得ています」
2人の魔法使いを絶望のまなざしを浮かべて見つめていた首相は、心の中にずっとたまっていた言葉をついに吐き出しました!
「あなたがたは魔法使いじゃないですか! 魔法を使ってくださいよ! うまく解決できるはずでしょう! なんだってできるはずだ!」
スクリムジョールは、ファッジと顔を見合わせました。そして、こう言ったのです....。




第1章のおわり


第4章は、こんな風に締めくくられています。

「問題はですな、首相。対抗している相手も魔法が使えるのですよ」
その言葉を残し、2人の魔法使いは明るい緑色の炎の中に足を踏み入れ、消えてしまった。

 



これで第1章は、おしまいです。

いつも読んでくださっているみなさん、ありがとうございます♪
ぜひ一緒に原書を読んでみませんか?
私自身の勉強のために、頭を悩ませながら日本語訳を書いていますが、とんでもないカン違いなどありましたら、どうぞ遠慮なく教えてください! 
ハリポタ大好きというみなさんのご感想、心からお待ちいたしております。



【おことわり】
このブログの日本語訳は、英文読解を目的とした学習メモとしてご紹介しており、誤った解釈をしている場合もあります。その都度訂正してまいりますが、正しい和訳につきましては、松岡祐子先生翻訳の「ハリー・ポッターと謎のプリンス」でご確認くださいますよう、お願いいたします。




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第6巻 「ハリー・ポッターと謎のプリンス」
ハリポタの最終巻である「ハリー・ポッターと死の秘宝」を読み終えた後、他の作品の英文もじっくり読んでみたくなって、第1巻の「ハリー・ポッターと賢者の石」をとりあげ、記事にしていました。 .....................がッ。 すべての巻を読み終えてハリポタの謎解きを楽しんでいるうちに、どうしてもどうしても最近のストーリーを復習したくなってしまいました。第6巻が次に映画化される作品であることも、大きな魅力です。なんともワガママな理由ではありますが、しばらくは第6巻... ...続きを見る
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2008/01/09 15:58

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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
そうそう! この第6巻のスタート部分は、私も「読みにくいなぁ」の印象を受けました。そして、ファッジが解雇されているのにも少々の驚きと、大部分「だよなぁ」…と。
それより何より、それまでの5巻までより、マグル世界から魔法界の話に入ってくるのが早いな、と思って、この第6巻は、濃いんだろうなぁと、私の第六感は感じました、とさ。(お後がよろしいようで 汗)
けんにぃ
2008/01/09 22:31
けんにぃさん、う、や、やられた......。
Emi
2008/01/10 22:08
こちらのサイトで「謎のプリンス」のたぶん今日現在最新だと思われる写真が見られます^^
グリフィンドールの談話室でハリーがロンハーに魔法薬の教科書を見せているところだと思われます。一枚だけですけどね;

http://galeriehpprince.free.fr/displayimage.php?album=18&pos=0
miki
2008/03/19 13:44
上のサイトの写真ですが、別のサイトを見てみると「謎のプリンス」‘最初’の写真と書いてるんです(‥ )
でも私、昨年の12月にこのブログのサークルのところで、「謎のプリンス」のハリジニのお写真を拝見してたので、‘今日現在最新’と書かせていただいたのですが…
とするとあの12月の写真ってすごくないですか!? あれは映像でしたっけ。
今回のも12月に拝見したのも動いてるのを写真にしてるのに、なにが違うんだろ…
違わないですよねぇ。 やっぱりあの時の方が先ですもん♪
3ヶ月も前にですよ。* すごいですよ!
あの.....Emiさん、私が書きたいこと…伝わってますでしょうか‥;
miki
2008/03/20 00:05
mikiさん、サイトのご紹介、ありがとうございます!
サイトによって記事の執筆日が違うので、そこで写真の日付も混同してきてしまうのかもしれませんね!
Emi
2008/03/24 09:36

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